アメリカユタ州からアリゾナ州にかけて広がるMonument Valley(モニュメントバレー)。特徴的な岩が並ぶ赤土の地は、さまざまな映画のロケ地になりました。
現地を2回訪れた経験をもとに、モニュメントバレーの絶景を存分に楽しむためのポイントをぎゅっと詰めこみ、記事にまとめました。
「モニュメントバレーといえば」の超有名写真スポットへの行き方も、地図を使って説明しています。
※モニュメントバレーを観光するにはマスク着用必須です
※2022年5月1日より、Monument Valley Loopをドライブするには、ひとり8ドル支払うルールに変わりました(=入園料値上がりしました)
※変更点は最新情報に修正済(2023年1月、公式サイト参照)
モニュメントバレーの観光スポット
モニュメントバレーはNavajo Nation(ナバホ族の居留地)にあり、観光地部分もナバホ族によって管理されています。国立公園ではありません。
現在もモニュメントバレーに暮らすナバホ族の方がおられるため、個人で自由に観光できるエリアと、ツアーガイドと一緒でないと入れないエリアと、完全立入禁止エリアは区別されています。
この記事では、ツアーに参加しなくても行くことのできるエリアを紹介します。

Monument Valley View(モニュメントバレー展望台)
ビジターセンターのすぐ近くにあるビューポイントです。
入園料を支払うゲートを抜けたら、ビジターセンターがあります。ビジターセンター前に駐車場(無料)があるので、そこに車を停め、歩いて向かうことができます。

左のふたつがMitten Buttes(ミトンビュート)と呼ばれるものです。ミトン(親指だけ別になっている手袋)に形が似ていることから、こう呼ばれています。
それぞれに名前もあり、一番左のものが、West Mitten Butte(ウエストミトンビュート)、真ん中に見えるのがEast Mitten Butte(イーストミトンビュート)です。
一番右に見えるのは、Merrick Butte(メリックビュート)です。
Butte(ビュート)というのは、長年の浸食によってできた岩山のことです。
下写真のような台形状の岩のことはMesa(メサ)と呼びます。

Valley Drive(バレードライブ)
ツアーへの参加が推奨されていますが、ここは個人でドライブすることができます。ビュートやメサをより近くで見ることができます。
写真の手前部分に見える道路を運転して、奥に進みます。
全長27kmの未舗装の道を進む必要があるので、4WDで行くことが推奨されています。

バレードライブは、2〜3時間ほどでまわることができます。
バレードライブの中には、一方通行の部分や、立入禁止エリアもあるので、地図や看板の指示に従います。
「自分で運転するのは不安」「ツアーでないと入れない部分にも行ってみたい」「ガイドからモニュメントバレーに関する説明を聞きたい」という場合には、園内でナバホ族のツアーに参加することができます。ビジターセンターやその周辺でツアーの案内があります。

ルートの途中には、車を停められるスペースもあります。気に入った場所があれば、車を降りてゆっくりと景色を楽しんだり、写真を撮ったりすることができます。
バレードライブを自力で運転する場合、直前数日間の天気を確認しておくとより安心です。雨のあとは、未舗装の道がぬかるみやすく、運転が難しくなります。
モニュメントバレーを最大限楽しむコツ
園外にあるForrest Gump Point(フォレストガンプ・ポイント)で、グランドサークルを象徴する写真を撮る
この場所は、映画「フォレスト・ガンプ」に登場し、世界的に有名になりました。
モニュメントバレーに向かって、広大な大地を抜けるまっすぐな一本道が印象的な、アメリカらしいスポットです。
グランドサークルをまわるツアーの広告写真にもよく使われる場所です。

最大の注意点として、このスポットはモニュメントバレーの園内にはありません。
モニュメントバレーの入口から、163号線を北に向かって20分ほどドライブすると、このポイントにたどり着くことができます。
アーチーズ国立公園など北側からドライブしてくる場合は、モニュメントバレーを目指す途中で通過するポイントです。事前に意識していなくても、ナビどおりに運転していると、目の前にこの光景があらわれます。
しかし、アンテロープキャニオンやグランドキャニオンなど、モニュメントバレーの西側からドライブしてくる場合は、モニュメントバレーに到着した時点で、「あのスポットはどこだったの?」と思うかもしれません。
163号線を北にドライブする必要があることを知っておけば、たどり着けると思います。事前に、地図アプリにピンを立てておくのもよいでしょう。
朝日や夕日に染まるモニュメントバレーは格別の美しさ
朝日や夕日に照らされたモニュメントバレーには、昼間とはまた違った雰囲気があります。
夕日
2018年9月中旬 19:00頃

赤土の大地が、夕日でさらに赤く染まります。

ビュートやメサも、夕日の中で見ると特に幻想的です。

これらの写真はすべて、園外から撮影しました。
朝日
2018年9月中旬 7:00頃
フォレストガンプ・ポイントで朝日を待ちました。
この日は雲が多かったですが、モニュメントバレー全体が少しずつ赤く染まっていく様子を見ることができました。

朝日とともに見るミトンビュートも、とてもきれいだと聞きます。朝日を見る場合は、日の出前に、ビジターセンター近くのビューポイントで待機しておく必要があります。
モニュメントバレーの基本情報
名称
Monument Valley Navajo Tribal Park(モニュメントバレー・ナバホ族公園)
場所
アメリカ合衆国
ユタ州、アリゾナ州
アクセス

Arches National Park(アーチーズ国立公園)から:車で約3時間

Antelope Canyon(アンテロープキャニオン)から:車で約2時間

Grand Canyon(グランドキャニオン)から:車で約3時間
Kanab(カナーブ)|The Wave(ザ・ウェーブ)の抽選会場のある街から:車で約3時間半

園内のまわり方
1. 自家用車かレンタカー(4WD推奨)
※園内、個人の運転でまわっていいのはバレードライブのみ
2. 園内をまわるツアーに参加する
モニュメントバレーを観光するにはマスク着用必須です。
入園料
- 8ドル/人
- 当日のみ有効
※アメリカ国立公園年間パスは使用不可
(モニュメントバレーは国立公園ではないので対象外)
〈下記情報は以前の〉
車(ツアーなど商用のものを除く):20ドル/1台
入園チケットは2日間有効
開園時間

ビジターセンターの営業時間
3/1〜8/31 8:00〜17:00
10/1〜12/31 8:00〜16:00
定休日:サンクスギビング、クリスマス、元旦

ゲート
基本的に24時間通行可
そのため、ビジターセンターの営業開始前に日が昇る冬季でも、朝日をゲート内で見ることは可能
気候とベストシーズン
1年を通して観光可能ですが、強いていうなら、暑すぎない5月、6月、9月、10月がベストシーズンです。夏季の昼間は、気温が35度を超えることもあります。
砂漠気候のため、年間を通して雨が少ないですが、夏季には鉄砲水が発生することもあるので注意が必要です。
滞在日数
園外にあるフォレストガンプ・ポイントで写真撮影を楽しむだけなら、ドライブ中にさっと立ち寄ることができます。
園内に入り、ビジターセンター近くのビューポイントから、ミトンビュートやメリックビュートを含む景色を見るには、30分ほどかかります。
バレードライブを自分で運転する場合は、2〜3時間みておくとよいでしょう。ツアーに参加する場合は、ツアーの所要時間によります。

朝日や夕日、星空など、モニュメントバレーに滞在したい時間帯を考慮して、必要に応じて1泊するのもおすすめです。
モニュメントバレー園内、あるいはすぐ近くで、刻々と変わる空の色を眺めながら過ごす時間は格別です。
【参考】筆者が現地を訪れた時期と滞在期間
- 2016年7月下旬:日帰り
- 2018年9月下旬:夕日と朝日をみるために、モニュメントバレー近くで1泊
- 当記事の情報は、基本的に滞在時点のものです。後日変更に気がついた場合は、都度修正していますが、最新情報は公式サイトなどをご確認ください。