自然豊かなGrand Teton National Park(グランドティートン国立公園)内には、ムース、エルク、バイソンなどたくさんの野生動物が暮らしています。
野生動物の中でも、ムースは特に警戒心が強く、なかなか出会うことができません。
〈この記事でわかること〉
- グランドティートン国立公園でムース遭遇率の高いスポット(地図あり)
- ムースに会いに行くときの注意点
Moose-Wilson Roadでムースに会う
国立公園内のビジターセンターで、複数のレンジャー(自然保護官)にムースの生息エリアを聞いてみると、Moose-Wilson Road周辺という回答が一番多かったです。
Moose-Wilson Roadには、車幅がかなり狭い箇所もあり、どこでも自由に車を停められるわけではありません。
車から降りて周辺を散策する場合には、下の駐車場がおすすめです。
おすすめの駐車場(地図座標:43.654119,-110.738045)
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航空写真のほうを拡大してみてください。
駐車場から南の方角に小さな道がのびています。この道を歩いて進むと、川辺の様子をのぞくことができます。動物たちは水を飲むために定期的に水辺を訪れます。その中にムースの姿が見えることがあります。
駐車場の南西の方向に森がありますが、この中にも野生動物が生息しています。わたしが訪れたときは、大きな角を持ったオスのムースが、ちょうど眠りから覚めて、これから活動を開始するところでした。(このムースの写真は、うまく撮れていません。)
近くにいたレンジャーによると、「このあと、水を求めて川に降りるだろう」とのことでした。それと同時に「人が多く集まってしまうと、警戒して森から出てこられなくなる」とも言われました。本当はもっと近くでその姿を見てみたかったのですが、野生動物の生活を邪魔するのは本意ではないので、このタイミングでその場をあとにしました。
遠くからでしたが、ムースの堂々とした姿はとてもかっこよかったです。
野生動物に会いに行くときは、とにかく静かに、またしっかりと距離をとって、動物たちを驚かせないことが大切です。望遠鏡や望遠レンズを使って、離れた場所から見守るのが暗黙の了解です。
国立公園内で野生動物が姿を見せたときのサイン
路肩にレンジャーの車が止まっていたり、さらにはその車が複数だったり、三角コーンで道路の片側を封鎖したりしている場合、野生動物が道路に出てきてしまった可能性があります。前を走行している車が、ハザードランプで教えてくれることもあります。
そのような状況では、必ず徐行運転をし、野生動物との事故を起こさないようにしたいです。人が近寄ったり、写真を撮ったりする行為が動物たちを刺激してしまって、事故につながることもあります。野生動物の本来の生活が壊れてしまうこともあります。
レンジャーは、野生動物と観光客、両方の安全を守ろうとしてくれます。近くにレンジャーがいるときは、必ず指示に従います。
ちなみに、ムースは、大きいものになると体高が3メートルを超え、体重も800キロ近くになります。運転中に誤ってムースに衝突し、その体が車側に倒れてきてフロントガラスが割れ、運転手が負傷するという事故も起こっています。