「世界一美しい鳥」と称されるQuetzal(ケツァール)。鮮やかな羽を大きく広げて飛ぶ姿は、思わず声が出てしまうほど美しく印象的です。
ケツァールは【そこらじゅうにいる鳥】ではありません。このレア感が、ケツァール人気をさらに高めている気がします。
「見たら幸せになれる鳥」「幻の鳥」と呼ぶ人もいます。
〈この記事でわかること〉
- コスタリカでケツァールに会える場所
- コスタリカのケツァールツアーの比較
- ケツァール遭遇率を上げる方法
※当記事の情報(入場料など)は2023年1月に再確認・変更点更新済(公式サイト参照)
※写真や感想は2018年11月時点のもの(筆者旅行時)
ケツァールに会える場所
日本の動物園でケツァールに出会うことはできません。
ケツァールは、グアテマラやコスタリカ、パナマなど、中米の国々に生息しています。
中でもコスタリカは、エコツーリズムの考え方が進んでおり、観光しやすい国です。そのため、世界中から野鳥ファンや写真家が訪れます。
この記事では、コスタリカの有名ケツァールスポット3ヶ所を、メリット&デメリット含めて比較します。
- Monteverde Cloud Forest Biological Preserve(モンテベルデ自然保護区)
- Mirador de Quetzales(ミラドール・デ・ケツァール)/Paraiso Quetzal Lodge(パライソ・ケツァール・ロッジ)/Parque Nacional Los Quetzales(ロス・ケツァレス国立公園)←※3ヶ所とも同エリア
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San Gerardo de Dota(サン・ヘラルド・デ・ドタ)
Monteverde Cloud Forest Biological Preserve(モンテベルデ自然保護区)
San José(サン・ホセ:コスタリカの首都)から北西の方向に約150キロ。車で約2時間半。
メリット
- ケツァールだけでなく、他の動物・鳥・昆虫も生息している
- もしケツァールに会えなくても、なにかしらの動物には出会える
- 1グループに対して、1人のガイドを依頼することができるので、「とにかくケツァールに会いたい」「ケツァールが見られる場所で長時間粘りたい」など個人の要望に答えてもらいやすい
- ガイドの望遠鏡を使わせてもらえたり、上手に写真を撮るアドバイスをもらえたりする
デメリット
- 入場料がかかる:
22ドル(2018年11月時点)25ドル - モンテベルデ自然保護区はとても広い!自力でケツァールを見つけ出すのは困難
(ケツァールが目的なら、ガイドを依頼するのがおすすめ) - ガイド代がかかる:金額は、所要時間・コース・時期によって異なる
Mirador de Quetzales(ミラドール・デ・ケツァール)/Paraiso Quetzal Lodge(パライソ・ケツァール・ロッジ)
サン・ホセから南に約70キロ、車で1時間半ほど走ったところに、Parque Nacional Los Quetzales(ロス・ケツァレス国立公園)という、いかにもケツァールが見られそうな名前の国立公園があります。
サン・ホセからは、バスでアクセス可能です。
このエリアに、
- Mirador de Quetzales(ミラドール・デ・ケツァール)
- Paraiso Quetzal Lodge(パライソ・ケツァール・ロッジ)
という場所がありケツァールツアーを申し込めます。
どちらで申し込んでも大差なく、結局ほぼ同じエリアを訪れます。
どちらもインターネットでの事前予約が可能です。予約なしで訪れると、空きがないこともあります。特にパライソ・ケツァール・ロッジは宿泊施設なので、宿泊客で参加枠が埋まってしまう日もあります。
メリット
- ケツァールに出会える確率が高い
- (ツアー受付の人の話によると)近所の複数のスポットと提携していて、その日にケツァールに出会える確率のもっとも高い場所に連れて行く
- 提携先は、農園だったり、個人の庭だったり、ケツァールの好物であるリトルアボカドの実がなっている場所
- ガイドの望遠鏡を使わせてもらえたり、上手に写真を撮るアドバイスをもらえたりする
- ハチドリなど、ケツァール以外の野鳥にも会える可能性大
- サン・ホセから、バスでアクセス可(日帰りも可)
デメリット
- ツアー代金がかかる:
25ドル(2018年11月時点)32ドル - 最低催行人数が2人と決められているため、ひとり旅だとツアーが催行されない
わたしたちは自力で運転してここを訪れました。最初は「ひとり25ドル」と、当時の公式サイトどおりの金額を言われました。ところが、わたしたちの車に気づくやいなや「こっち(ツアー会社)が車を用意するなら、追加料金25ドルね。払わないなら自分たちの運転で農園まで来て。」と言われました。このツアー、基本的にはツアー会社が車を用意して、ツアー客全員を農園まで連れて行ってくれるはずなのですが…。
ちなみに、【コスタリカで安くケツァールに出会う方法】として、旅サイトやブログでよく紹介されているのは、この場所です。
トップページ|Mirador de Quetzales公式サイト
トップページ|Paraiso Quetzal Lodge公式サイト
San Gerardo de Dota(サン・ヘラルド・デ・ドタ)
以前、テレビ番組「水曜どうでしょう」で紹介されたのは、このSan Gerardo de Dota(サン・ヘラルド・デ・ドタ)という場所です。
サン・ホセから南に約90キロ。車で約2時間。車(自家用車・レンタカー・ヒッチハイク)や、プライベートツアーの選択肢があるなら、ここも素敵な場所です。
サン・ホセから公共交通機関のみでアクセスする場合は、上で紹介したロス・ケツァレス国立公園エリアがおすすめです。
Google Mapsで見る
※ケツァールスポットのさらに詳しい地図は下に
メリット
- 安い(最安):わたしが訪れた場所は無料
- ケツァールに出会える確率の高い場所がある
- モンテベルデ自然保護区のように、【広い敷地を歩きまわってケツァールを探すスタイル】ではないので、適切な観測スポットの情報さえ得られれば、素人でもケツァールを見つけやすい
- 時間制限がない:ツアーではないので、自分のペースで滞在できる
デメリット
- ガイドがいないので、ケツァールに関する解説を聞いたり、望遠鏡を使わせてもらったりすることはできない
- ガイドがいないので、目標を定めた木にケツァールが現れなかった場合の代替案がわからない
- 観測場所が見つけられない可能性がある→観測場所は下で詳しく説明します
サン・ヘラルド・デ・ドタには、複数の宿泊施設があります。そこに宿泊し、早朝からケツァールを探しに行くこともできます。連泊すると、ケツァールに出会える確率が高まります。
宿泊客を対象としたケツァールツアーを実施する宿泊施設もあります。ガイド付ツアーもあります。
San Gerardo de Dota(サン・ヘラルド・デ・ドタ)のケツァール観測スポット詳細
わたしが実際にケツァールを見た場所は、Google Mapsにも載っていませんが、当日の位置情報を公開します。
Google Mapsで、【San Gerardo de Dota(サン・ヘラルド・デ・ドタ)】と検索すると、このエリア全体が表示されます。
わたしは、下の画像の青丸場所でケツァールを見ることができました。
上のスクリーンショット画像には、目印となるホテルやレストランの名前が一切載っていませんが、道の形から検討がつくかと思います。
上の画像を少し拡大したのが、下の画像です。青丸が、実際にケツァールを見た場所です。
San Gerardo通りの路肩に車を停めます。歩いて山の中に入り、少し登ると、青丸の場所に着きます。長距離を歩く必要はありません。
この青丸の場所からは、ケツァールの好むリトルアボカドの木を見渡せるので、ケツァール観測に最適です。
現地の方の話によると、ベストシーズン(12〜3月)の早朝には、旅行者の車や、ツアーの車が何台も連なって停まっていて、「心配しなくても入口を迷うことはない」とのことです。
上記の場所以外にも、個人の家やレストランが、ケツァールの見える場所(裏庭やベランダなど)を解放していることがあります。
事前に現地を散策すれば選択肢は増えそうです。
ケツァールに会える確率を上げる3大条件
コスタリカの乾季(12〜3月)
ケツァールの好物であるリトルアボカドの実がなるのは、コスタリカの乾季である12〜3月です。もちろん雨季でもケツァールに出会うことはありますが、遭遇率が高いのは断然乾季です。
もし長い尾を持ったオスのケツァールを見たいなら、12〜3月頃にコスタリカを訪れる必要があります。オスの尾が長いのは繁殖期だけで、その期間が終わると尾は抜け落ちてしまいます。ケツァールの繁殖期は、コスタリカの乾季とほぼ同時期なので、そういう意味でもケツァール観測のベストシーズンは12〜3月です。
雨が降っていないこと
雨が降っていないほうが、ケツァールがより活動的になり、出会える確率は上がります。
早朝
わたしは朝5時から待機しました。わたしが訪れた観測スポットは、朝6時頃が一番混雑していました。
【参考】筆者が現地を訪れた時期
- 滞在時期:2018年11月上旬
- 当記事の情報は、基本的に滞在時点のものです。後日変更に気がついた場合は、都度修正していますが、最新情報は公式サイトなどをご確認ください。